Scotland(UK) - Edinburg - Glassmarket - マギーの話

Scotland(UK) - Edinburg - Glassmarket
〜Maggie Dickson〜

Grassmarket(グラスマーケット)は、1477~1911年までエディンバラの
メインマーケットとして、特に馬や家畜が扱われていた。
また、市民の楽しみ、公開処刑所でもあった。

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Edinburgのパブは、そんな人間の闇が垣間見られる名前がつけられていたりする。
Grassmarketにある、ある女性の逸話から名付けられた「Maggie Dickson」もそのひとつ。

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"Ghost Tour"や、”The Edinburg Dungeon”等のゴーストツアー系に参加すると
高確率で耳にする「Maggie Dickson(マギーディクソン)」という女性名。

 

この話を事前に知っておくと、名物ゴーストツアー参加の際
訛の強いスコティッシュガイドにあたっても大丈夫だ。
(注:Mary Kings Clossの夏限定のツアー「the dark truth」と
The Edinburg Dungeonは内容がカブるので、どちらも行く人は、
Mary Kings Clossの通常版ツアーに参加するのが良い)

Musselburgh(マッセルバラ)というエディンバラ近郊の漁師の妻であった
Maggie Dicksonは、1728年にこのGrassmarketで絞首刑にあった実在の人物である。

1723年、夫は彼女を置いていなくなり、
そのことで街を出て行かざるを得なくなったMaggieは、
Kelso という街の、ある宿屋の主人の元で住み込みで働くことになる。

しかし、その主人の息子と浮気して妊娠。
妊娠が主人にばれ、解雇されることを恐れたMaggieは
出来るだけ長く妊娠を隠すことにした。

だが予定より早くの出産、子供は数日後には亡くなってしまう。

これで子供の存在を隠せて解雇を免れられる!
そう思った彼女はツイード川(The River Tweed)に遺体を放り込もうと計画する。

彼女は最後まで考えを変えることはなく、子供の遺体を捨てた。
実際の遺棄した場所は、川の中ではなく、川のほとりだったが。
これが失敗だったかもしれない。
結局遺体はその日のうちに見つけられ、Maggieは捕まった。
彼女は”不倫妊娠隠蔽”の罪を課せられ、裁判と処刑のためエディンバラへ送られた。
(死体遺棄で捕まえろよ)


死刑は1724年9月2日に執行。
Glassmarketで公開処刑。
正式に死亡宣告がなされた。

彼女の遺体は、Musselburgh(マッセルバラ)に移され、
埋葬されるはずであった。

しかしこの移動中、木の棺桶からドンドンと叩く音が….
蓋をあけると彼女はなんと生きていた。

スコットランドの法律上、彼女は死刑宣告を受け、
死んだことになっているため再び死刑執行するのは不可能。
彼女は釈放を許された。

そんな逸話から名づけたパブである。
一部の人たちの間では、"Maggieは死刑執行用のロープ職人をたぶらかし、
縄に細工を施していた"とも言われている。

うーん、わりと男好きっぽいし、この説に1票。