聖人シリーズ1:強め聖人女子 〜聖アポロニア〜

「多神教のローマ帝国 VS 一神教」時代の殉教者

多神教と一神教は相容れない存在。

一神教の人々は自分たちの崇拝する神(The God)以外は信じないので、
それらはみな「悪魔」とした。
彼らからみると日本人は悪魔崇拝者だなぁ。

 

そんな日本同様"悪魔崇拝"側だったローマ帝国側では、
ユダヤ教やキリスト教を弾圧していた。

 

初のキリスト教徒の皇帝と”言われている”ローマ皇帝
フィリップス・アラプス(即位244~249)時代も
キリスト教の弾圧が行われていた。
"キリスト教皇帝"って嘘じゃん。

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249年、エジプトのアレキサンドリアで熱心に
キリスト教を宣教していた修道女アポロニア。

 

ことの始まりはローマ建国1000年を記念する祭典にて。

キリスト教に反感を持つある詩人が
「エジプトの神々の怒りで疫病が流行する」と言ったのを信じた、
日頃から不満がたまってたアレキサンドリアの民の
怒りの矛先は異教徒キリスト教信者へ。
(もめ事の理由って現代とさほど変わってない)


暴徒はアポロニアを捕らえ、改宗を迫ったが、拒否したために
アゴが砕かれるほど殴られ、歯を抜く拷問を受けた。


それでも最後まで改宗しなかった強め女子であった為、結局火あぶりにより殉教。

というか自殺。
用意されていた炎に自ら飛び込んだ。死の前には自分の神に祈りを捧げた。

カトリックでは自殺は御法度だが、棄教か死かの選択の場合は
しょうがないとみなされるみたい。

彼女は、固く信条を守ったことで紀元300年に聖人に列せられ、
歯痛、歯科医の守護聖人として崇められるようになった。

殉教した聖人って微笑んで描かれたりするけど、
拷問された道具持って微笑むなよ!

 

 この前日本でやってたプラド美術館展(三菱地所美術館)でも
「聖アポロニアの殉教」と「祈る聖アポロニア」の絵画があった。

でもおみやげ用ポストカードにはなってなかった。
白目むいてるしね...

=========★Saint Apollonia=========

持っているもの(アトリビュート) ⇒ 抜歯ばさみ

祝日(守護聖人の日)       ⇒ 2月9日

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